『ひざしん』の投資日記

投資に関する見分や考えをつらつらと備忘がてら書いていきます!

12月3週の振り返り

今週は2023年最後のFOMCが開かれました。開催前にでていた米国の経済指標はインフレ鈍化かつ労働市場は盛況で市場心理はリスクオンでしたが、ハト派的発言もあり、それを支える結果となりました。また、利下げ期待も高まり、株価や債券が上昇しました。

 

一方、イギリスは利上げの長期化の発言もあり見通し暗い状態でした。そのためユーロ圏は直近まで株価上昇しておりましたが、発言のあった日は価格は下落。景気後退懸念は米国よりも強い印象。

 

米国も欧州も、経済がインフレから軟着陸するか景気後退かの別れ目であると思います。今のところどちらかに偏ったポジションでなく、どちらのシナリオにも対応できる銘柄構成していきたいと思います。

米国債券ETF

前回は米国債券の動向について見てゆく中でAGGなど米国債ETFについて触れました。

今回は、米国債ETFの特徴について書いていきたいと思います。今人気となっている以下3つの銘柄(楽天証券米国債券ランキングに入っている銘柄)に注目します。

 

①AGG: iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF

 

②HYG: iシェアーズ・iBoxx米ドル建てハイイールド社債ETF

     

③LQD: iシェアーズ・iBoxx米ドル建て投資適格社債ETF

 

〇銘柄構成

ETFの銘柄構成

ETFのセクター構成


AGGは、財務省モーゲージ・パススルー証券が保有の半数以上を占めております。これらは、信用力が高い、流通量が多いことから格付けが高い(信頼度が高い)です。

HYGは、景気循環消費セクターが1位を占めております。景気変動により企業の信頼度低下の影響を受けやすいです。

LQDは、ディフェンシブセクター(景気に影響されにくい企業群)の比率が高く、信用度はAGGとHYGの間と考えられます。

 


○利回り

 

AGG 3.31%

HYG 8.15%

LQD 4.56%

 

HYGが配当利回りは、高く魅力的です。

一方、AGGも3.31%と低くない水準です。

 

〇経費率

 

AGG 0.03%

HYG 0.49%

LQD 0.14%

 

経費率では圧倒的にAGGが低いです。HYGはAGGの16倍と保有コストはかかります。

 

 

〇価格推移

 

ETFの価格推移(出所:Trading view)

3銘柄とも2022年の利上げに伴い価格は減少し、以降ほぼ同じような値動きをしています。

ただコロナショック時は動きに変化が見られます。全ての銘柄で価格が下落していますが、下落幅が少ないのは順にAGG、LQD、HYGとなっています。

AGGは米国財務省中心に格付けが高い発行体であり、価格の低下は限定的です。一方、高利回りのHYGは発行体の格付けが低い分、価格の下落が大きくなっているのが分かります。

 

○踏まえて

有事の価格変動リスクを取らない場合はAGGへの投資が向いていると思われます。一方、高配当を狙いに行きたい場合、HYGを選択することになります。それぞれの許容リスク、投資計画に沿って選択できるとよいですね。

米国債券について

こんにちは!

近日ニュースではインフレの鈍化が指標に現れてきた、また企業の設備投資がおちてきており来年にはマイナスになるのではとも推測されています。コロナショック以降のインフレを抑えるべく米国の中央銀行が2022年より短期金利を上昇させていることが背景としてあります。

米国経済の方向転換も予想される中、投資先も柔軟に対応し選定していく必要があります。今回は投資先として米国債券に注目します。

 

米国債券の現状

今回は米国債券の代表として、米国債ETFであるAGG、HYDに注目して、短期金利との関係を見ていきます。

 

AGG(青)、HYD(黄)と米国短期金利(水色)の関係(出所:Trading view)

短期金利が上昇した2017年から2018年や2022年以降は、じりじりとETFの価格は低下しております。一方、2019年からコロナ直前にかけて金利は低下していますが、この際ETF価格は上昇しております。

つまり、短期金利上昇の際価格は下落し、短期金利下落の際は価格は上昇することが確認できました。

 

来年2024年は利下げが見込まれているため、今後これら債券価格は上昇する可能性があります。

 

〇踏まえて

短期金利という一つの視点ではありますが、債券価格に影響を与える要因のなかでも重要な視点と思います。

また、債券ETFは高配当のものも多く、値上がり益に加えて配当による利益も見込めます。今後の投資先のひとつとして検討するのは十分にありかと思います。

これまでの振り返り

今年も師走に入り、2024年まで1か月を切りました。

私は2021年から俗にいう投資を始めました。

投資を始めたからには、投資に必要な最低限の経済知識を勉強して、米国株・日本株のなかで高配当・割安株を中心に投資する方針を立てて今までやってきました。

とはいうものの、毎日チャートを見るわけでもなく、毎日取引するわけでもないので、思い立った時にその時気になっていた株を購入しており、個別株の購入ではタイミングの見極めが重要にもかかわらず、あまり戦略的な購入でなかったのが実情です。

また、選定する株も割安かつ高配当かのみで直後の成長性や株の上昇可能性について十分に思慮に入れている状態ではありませんでした。

 

なので年末というちょうどよい機会なので今までの投資行動を振り返り、来年の投資に役立てたいと思います。


〇KHC(クラフト・ハインツ

まずは米国株から。クラフトハインツは、世界最大の食料品会社で、調味料、ソース、チーズなどが主な製品です。ケチャップ・マスタードが有名ですね。したがって、セクターとしては、生活必需品に入ります。また、この株はバフェット銘柄の一つでもあります。

株価は、2018年に減損処理(過去に投資した資産に対して、資産価値を切り下げること)以降、株価が低迷し、コロナ以降も回復しておりません。

またこの低迷は、ブランド力の低下や世界的な健康志向から加工品離れも相まって引き起こされたものと考えることもできます。

 

私はこの株を、株式投資を始めたての2021年に買いました。2021年から株価はどのような動きをしたでしょうか。

 

〇大局感

S&P500とKHCの関係 (出所:Trading view)

私が購入した2021年以降も上昇下降を繰り返していますがほぼ横ばいですね。

 

少し深ぼっていくと、2021年後半、2023年前半はS&P500が上昇しているのに対し、クラフトハインツは下落しています。クラフトハインツのような生活必需品セクターの株は、景気によって大幅に左右されることはないディフェンシブ株と呼ばれますが、景気が良いと他セクターに投資されがちです。それがこのチャートからも見て取れます。

一方で、景気が低迷期には生活必需品の安定した需要に支えられ株高になることが多いです。2022年前半はsp500が低迷しているのに対し、クラフトハインツ株は値が上昇しています。

 

〇成長性について

一株当たりの純利益であるEPSはコロナ時期より回復はしました。

一方で売上高は直近数年で横ばいで、大きな成長は見られておりません。新しい事業に力を入れても、今後数年は売り上げに影響を与える可能性は考えにくく、今後数年は良くも悪くも同水準であることが予想されます。

 

〇踏まえて

現在の景気状況(米国)は利上げの終了また来年には利下げの可能性が見込まれている、また景気は徐々に減速しつつあるというところでこの株が本調子となるのはこれからと考えます。また、高配当な株であり、売り上げも堅調(横ばい)と思われるため、高配当目的として保有を続けようかと思います。

 

投資先としてのインド

近年インドの経済成長は目を見張るものです。2023年7月〜9月のHDP成長率は7.6%で、数年後には日本のGDPを追い抜くことが予想されています。今回はそんなインドに今投資すべきか考えてみたいと思います。

 

・生産人口増加

生産人口とは19から64歳までの人口です。この年齢は消費や労働への意欲が高く、経済を活性化させるという点において生産人口は重要な要素となります。人口増加により消費が増え、物が売れ企業が儲かります。今後も人口は増加する見込みであり、ますます経済発展が期待されます。

 

・IT産業の発展

インドは植民地からの解放後初代首相の意向で、頭脳国家を目指しインド工科大学が次々と設立されました。その結果、他アジア諸国のような製造業を中心とした経済成長でなく、IT産業を中心としたサービス産業で発展を続けており、国家としてIT産業が根付いています。

当然ながら、世界ではロボットによる自動化、ソフトウェア化が流行し、世界的なIT需要が高まっています。インドは自国の得意分野で力を発揮し、経済に良い影響を与えることが考えられます。

 

マイナス材料としては、、

サービス産業(金融サービス、情報技術)は世界経済の影響を受けやすいことです。特に、米国や欧米では景気停滞が懸念されており、もし他国が停滞した場合インドの主要指数も大幅に下落する可能性があります。

 

踏まえて

人口増加による経済成長が見込まれるため長期的に投資するのであればありだと考えます。ただし、1年程度のスパンで考えるとしたら、他国の経済低迷懸念もあり、不透明感が拭えません。

商品市場から考える

国債商品市場から投資マネーが流出しているとの記事がありました。

その意味を考えてみました。

 

商品が買われるとき

原油・銅など商品が多く買われるのは、企業が素材を買って物を作り利益を上げることを見越してのことであって、金利上昇局面の業績相場でにかけてこの状態が見られます。欧米の金利上昇が落ち着いた今は実際多くの商品でピークを下回っています。

 

インフレのリスクヘッジ

インフレが進んでいるときは物の価値が上がっているということ。お金として資産を持っておくと相対的な価値は下落していってしまうため、もの(商品)として資産を持っておくことがリスクヘッジとなります。11月にバンクオブアメリカが行った投資家調査ではインフレ上昇に関し大半が「鈍化する」と回答しており、リスクヘッジとしての商品の買い需要は減少しているようです。

 

これを踏まえて

商品価格はインフレ時は(当たり前ですが)価格が上がるため、経済が動き始めた金利上昇始めに仕込みたいところ。一方、現在の商品価格は上がりきって下りがけ。なので、当分は商品の買いはしないこととします。

2023年12月の投資

もう少しで12月。

残り一か月の投資方針を考えます。

 

サンタクロース・ラリー

米国株で年末にかけてサンタクロースラリーというアノマリーが見られます。

投資家が含み損株を売却し所得税を減らすために12月中旬まで売りが入り、クリスマス以降買い戻され株価が上昇する傾向があり、年末5営業日と年始の2営業日が特に上昇傾向がみられることからサンタクロースラリーと呼ばれています。

 

また日本株にとっても過去の日経平均を見ると11月12月は

勝ち越す確率が高いという季節性が見られます。

 

NISA枠の余りはこのサンタクロースラリーの前に仕込んでおきたいところです。

 

米国株近況

米国株は11月中旬から好調で、SP500は最高値をつけそうです。

10月11月の経済指標が期待を上回るもので利上げ懸念が収まったのが大きいと思います。全セクターが好調ですね。

 

ただ、これがいつまで続くかは不明。今は業績相場の終わりがけとするともうすぐ企業の決算に利上げの影響が反映される可能性もあります。

米国ではないですが、欧米の英国やドイツでは景気が下火になっており利下げのうわさがされているところです。

このタイミングで調子にのって買いすぎるのは危険ですね。

 

踏まえて

このタイミングで米国株を買うのは少々リスクはあります。かといって買わないのは機会損失でもありますので、残りのNISA枠で日本株を仕込んでおこうかな。